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真野 俊樹(多摩大学医療リスクマネジメントセンター教授)
◇医療におけるコンフリクト:感情と合理性「白い巨塔」(山崎豊子原作、主演唐沢寿明 2003年、フジテレビ制作) において、印象的なせりふがありました。正確ではありませんが、再現してみます。 唐沢寿明演じる財前五郎が、治療法がない患者に対して病院を退院させようとするのに対して、江口洋介演じる里見脩二医師が反対します。 財前の言う「大学病院というのは、治療して治せる患者に最高の治療を提供する場所である。直らない患者でベッドを埋めてしまうのは非効率である」、これは、経済学でいう効率的な資源配分に従った合理的な意見と言えるでしょう。 一方で、里見は、「患者さんを、最後まで診てあげたい」と言います。これは、まさに今の医療経営で生じているジレンマを表した場面と言えるでしょう。病院の経営者、管理者の多くは医師や看護師、薬剤師です。 ここが医療経営、管理の難しいところでしょう。つまり、主に資本の論理を優先する(優先せざるをえない)経営陣と、フロントである医師や看護師の間にはコンフリクトがそもそも存在するのです。 医師や看護師が経営母体についてとやかく言うことは少ないでしょう。 一般の企業でも経営不振のためにボーナスをカットされても耐える従業員が大半です。しかし、経営方針については、必ずしも従順ではありません。 ただし、このことは必ずしも立ち去った医師や看護師が正しく、経営陣(経営者としての医師を含む)が間違っているということではない点に注意が必要です。 ◇医療におけるコンフリクト:選択と集中 もう一つの問題は、機能分化、つまり経営学的に言う、「選択と集中」の可否です。 ◇マネジメントの必要性 上述したようなコンフリクトを避け、いかに組織の生産性を高めるのか。 2008年2月4日
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