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■リレーコラム テーマ 2. こうすればもっと良くなる!授業実践

第4回 ことばを使う場面の大切さ
田尻 利恵子 (児童英語講師、小学校英語活動研修講師)

 メルマガ第3号では、ある小学校での研究授業の様子をお伝えしながら、担任の先生のアイデアを取り入れることによって授業がより豊かになることと、担任の先生がクラスルームイングリッシュをできるだけ使って、子どもの反応にうまく答えながら進めていく姿は、子ども達にとって、ことばを使ってコミュニケーションをする上でのよきモデルになっているのではないだろうかというお話をさせていただきました。
今回は、授業内容にフォーカスし、授業中での「ことばを使う場面」について考えてみたいと思います。

 “What’s this?” これはよく英語活動で使われることばですが、先生方は、どのような場面で使われていますか? 同じことばでも授業者の先生によって使用場面が様々であることが、これまで授業を見せていただいたことから明らかになりました。
 例えば、動物のぬいぐるみを見せながら”What’s this?”、動物のフラッシュカードを見せながら”What’s this?”、動物のシルエットカードを見せながら”What’s this?”、動物のフラッシュカードの一部を見せながら “What’s this?”など様々です。これらのことばの使用場面を分析すると、明らかに何かわかるものを見せながら”What’s this?”が使われている場面と、一見何かわからないものを見せながら”What’s this?”が使われている場面の2つに分けることができます。

 このことばを使用する2つの場面の違いによって、子ども達の反応にどのような違いがみられるでしょうか。これはあくまでも私がこれまでに見せていただいた限られた授業観察からの報告ですが、明らかにわかるものを見せながら”What’s this?”が使われている前者2つの場面では、子ども達は淡々と手をあげて”Dog.” ”Cat.”と答えていましたが、一見何かわからないものを見せながら”What’s this?”が使われている後者2つの場面では、子ども達は「何だろう」と言わんばかりのザワツキの後、元気よく手をあげて”Dog.” “Cat.”と答えていました。

 この違いは、どこからくるのでしょうか。
ことばというのは話題や場面によって変化するものです。”What’s this?”は、何かわからないものを尋ねる場面で使用することばです。 子ども達の反応の違いは、”What’s this?”の使用場面の違いによって生じたのではないでしょうか。また、子ども達が”Dog.”と答えた後、“That’s right. Great. It’s a dog.”などの褒めことばや確認をするためのことばがけも大切だと思います。なぜなら、このようなやりとりによって、 子ども達のモチベーションが上がり、また次の”What’s this?”の質問に対して、”It’s a cat.”と答える子ども達の返答に期待がもてるからです。

 日本では、教室の外に出ると英語を使うことはほとんどありません。このような環境で、外国語としての英語(English as a foreign language/EFL)を学習すると、母語やモチベーションの影響を受けやすいと言われています。せめて、英語活動の時間は子ども達にとってわかりやすい英語を使い、 場面に応じた英語でのことばのやり取りを子ども達と一緒に楽しみたい ものですね。

2008年4月24日

 
田尻 利恵子 (たじり りえこ)
田尻 利恵子(幼児・児童英語講師)

幼児・児童英語講師。
自宅で幼児・児童の英語講師を勤めるほか、大阪府枚方市を中心に小学校英語活動研修の講師を勤める。

著書・その他:
・eラーニングコース『即実践!ベテラン先生に学ぶ小学校英語活動』(アジアネット教育研究所)
『児童期の英語教育におけるprosody指導の考察−オーラル・コミュニケーションの基盤作りをめざして』−英語授業実践学の展開―齋藤榮二先生御退職記念論文集 (記念論文集編集委員会、2007/5)

 

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