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■リレーコラム テーマ 1. 教師の資質とは

第2回 小学校で英語を教えるにはどんなことが必要か
梨 庸雄(弘前大学名誉教授、小学校英語教育学会顧問)


 小学校で英語を教えるにはどのようことが必要でしょうか。
 よく「教員の資質」という表現を使うことがありますが、ある国語辞典によりますと「資質」は「生まれつきの性質や才能」と 定義されておりますので、“生まれたときから決まっているの?!”という思いが生じて、せっかくの勉強意欲が低下してしまう心配があります。

 そこで、資質とは「小学校の子どもたちに英語を教える人に期待されている技能や知識・経験」と考えましょう。 もちろん、「小学校教師に望まれる性格」について触れなくてもよいのですか、という不満もあるでしょう。しかし、変えようと思ってもなかなか変わらないのが性格ですから、もっと理解しやすく達成目標に馴染む表現が必要です(本記事の後半をご参照ください)。
 
 教員採用試験の面接で「小学校教員を志望した理由は何ですか?」と聞かれると「子どもが好きだから」という回答が一番多いそうです。嫌いよりは好きなほうが良いに決まっていますが、「子どもが好きだから」という答だけでは何の証明にもなりません。
 
 日本では未だ英語が小学校の科目になっておりませんので、指導の中身を定めた学習指導要領がありませんし、小学校で英語を教える人の資格要件も定められておりません。そこで、小学校における外国語教育の歴史が長く、教員養成や評価方法などにおいて先行している国々の例を参考にしながら考えてみましょう。

 英国では教員の研修プログラムの作成や研修の実施を担当するTDA (Training and Development Agency for Schools)という機関があります。そこでは教員のレベルを5段階に分け、各レベル毎のProfessional standards(専門職としての基準)を定めております。レベルが上がるにつれて俸給も上がる仕組みになっています。 新採用教員の場合には教員に望まれる特性(professional attributes)として8項目を挙げています。それらを半分の4グループにまとめると、以下のようになります。

  1. 児童にその持てる力を十分に発揮することを期待し、そのために公平で児童を信頼し支えるような建設的な人間関係を築き、児童に期待するような積極的な生き方や態度・行動を自ら示せること。
  2. 職場環境や教師の職務を理解し、その方針や実践に関しての責任を共有すること。
  3. 児童、同僚、父兄と効果的なコミュニケーションができ、同僚や父兄の貢献や助力を認め尊重し、児童の成長や福祉に役立てること。また、自らもそのような協働へ参加し役立つように努力すること。
  4. 自らを教職のプロとして成長・発展させるために反省と改善を重ねながら、努力目標の優先順位を考え、改革には創造的かる建設的に取り組み、その結果を柔軟に応用すること。

 上記の内容に加えて、知識・技能、指導・評価等があり、全部で33項目から構成されています。スペースの関係もあるので、今回は下記の3グループだけを載せて、その具体的な内容については、又の機会にお話ししたいと思います。

  1. 早期英語教育の特徴を理解していること。
  2. 児童に外国語としての英語を指導できること。
  3. 授業で児童と基本的なコミュニケーションを行うのに必要な英語力を持っていること。
2008年1月28日

 
梨 庸雄 (たかなし つねお)
梨 庸雄(弘前大学名誉教授、小学校英語教育学会顧問)

弘前大学名誉教授。小学校英語教育学会顧問。

著書・その他:
英語の「授業力」を高めるために―授業分析からの提言 (三省堂、2005/4)
教室英語活用事典 (研究社、2004/4
英語コミュニケーションの指導 (研究社、1995/11)
英語教育学概論―新しい時代の英語教授法 (金星堂、1990/1)

 

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